中本社と西本社の間にある石幢形の石造物を御魂代石と呼んでいる。市指定有形文化財。
幢身に左右相称の神代動物が彫られ、その間に延文三年戌三月十二日(1358)の刻記がある。
この石の耳を当てると諏訪湖の波音が聞こえると伝えられ、諏訪湖の御神渡りに湖上にて
ご参会される新海大神の御神威がしのばれる。
社伝によると嘉祥2年(849)東隣にあった神宮寺の塔として建立されたものであるとされている。
様式上からは室町期のものと認められ、明治40年に国宝に指定された重要文化財である。
全高約20m・和様を主とするが唐様(禅宗様)も混在し、
初重(唐様)と二・三重(和様)の棰木の方向の違い等にそれが見られる。
造営は室町時代と推定され、昭和12年に国宝に指定された重要文化財で、一間社流造りである。
注目されるのは木鼻で、母屋木鼻には笹の葉の薄肉彫りがあり、
向拝木鼻は、木鼻の形が獣面化しだした初期のものである。